キリスト教暦では、イエス・キリストの復活を祝う「復活祭(イースター)」があります。これはイエス・キリストの誕生を祝う「降誕祭(クリスマス)」と同じほど重要なものとして覚えられています。復活祭は、2015年では4月5日(日)にあたり、その46日前の水曜日(灰の水曜日)からの期間を「四旬節(レント)」として歴史の教会は覚えてきました。プロテスタント教会では「受難節」とも呼ばれています。「四旬」とは40という数字で、日曜日を除いて40日を数える期間であることから「四旬節」と呼ばれてきたようです。40という数字は、イエス・キリストの40日40夜の荒野での断食と悪魔の試みなど、聖書では馴染みのある数字です。
復活とは「死からよみがえる」ということです。イエス・キリストは、神に造られながら神を神とせず、不信仰と自分中心となった人間の罪を償うために、十字架でその罪責を人間の身代わりとなって負われ死なれました。しかし、神はそれが人間の罪の贖いであったことを実証するためにイエス・キリストを死人の中からよみがえらせました。それは、このイエス・キリストを信じる信仰によって、人の罪が赦され永遠のいのちを得て、本来の生き方を取り戻し、喜びと希望のある人生を送るためなのです。
教会では、2月18日(水)から4月4日(土)までの「四旬節」を、イエス・キリストの受難が私たちの罪のためであったことを覚えつつ、イエス・キリストに倣い、身を慎み、断食し、神に祈り、隣人を愛し、イエス・キリストの救いの恵みを感謝して過ごす時としています。自分の日々を振り返り、静まる時として、また、喜びと希望の源に思いを馳せる時として、ともに教会で礼拝をささげてみませんか。